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恋愛小説家のenaのレビュー・感想・評価

恋愛小説家(1997年製作の映画)
4.3
潔癖症で毒舌、気難しい性格がゆえ独身生活を送り続ける中年男、メルヴィン。
行きつけのカフェでも憎まれ口が止まらず出入り禁止になる始末。

そんな彼の職業は恋愛小説家。

ウエイトレスのキャロルに恋するが、小説のようには上手くいかず。。。

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ジャック・ニコルソンとヘレン・ハントが
アカデミー主演男優賞と主演女優賞を獲得した作品。
有名なのに観たことなかった映画シリーズ。

ここまで潔癖で偏屈だと、潔くて面白い。
お出かけ用のグローブは使い捨て、外食の時はフォークとナイフを持参。
持ってきたフォークとナイフをテーブルに置いたのはおっ!?それはいいんだ?と思ったけど、その徹底ぶりはまるで他人を拒絶しているかのよう。
男から理性と秩序を取り除いたものが女だと言ったり、話せば人の気分を悪くさせるのも一流。

そんな彼を唯一気にかけていたキャロル。
シングルマザーで病気がちな息子を支えるキャロルは、明るく太陽のような女性。
メルヴィンとはあまりにも真逆。
ヘレン・ハントのタレ目はチャーミングでなんだか神々しいほど。

隣人のゲイの犬を預かるようになってから人らしさが見受けられ、なんだかメルヴィンが愛おしくなってくる。

息子の体調が良くなって、
悩みの種がひとつ消えたら自分の女としての価値があるのか不安になり泣くキャロルが印象的だった。

この映画を基にしている阿部寛の主演ドラマ、結婚できない男も大好きだったし、
こういう不器用な男性に弱い。
あのレストランでのシーンは鳥肌モノ。

ジャク・ニコルソンはこの時既に60歳。。。見えない!若すぎる!

息子の体調が良くなり心の余裕ができた途端、自分の女としての価値があるのか不安になって泣くキャロルが印象的だった。

最後の2人の未来を想像させる終わり方が素敵だったな。
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