sai

恋愛小説家のsaiのレビュー・感想・評価

恋愛小説家(1997年製作の映画)
3.5
偏屈な小説家メルヴィンが、隣の部屋に住むゲイのサイモン、行きつけのお店のウェイター キャロルとの関係を経て、少しづつ変化していく様子を描いた作品。
ジャック・ニコルソンのいい感じの中年ダンディさとヘレン・ハントの美しさを堪能できます。

恋愛小説家として書き上げた作品の数々が全く私生活に反映されず、過度の潔癖や自己中で毒舌な物言いで、周囲からも嫌煙されるメルヴィン。けれど、サイモンの一件でヴァーデルを預かるようになってから、嬉しさや寂しさなどの感情を少しづつ見せ始める展開が、不器用さもあってなんだか可愛らしい。
キャロルに「いい人間になりたいと思った」と伝えたシーンなんて、キャロルがときめくのも分かるわーと思ってしまった。。
恋愛でも不器用で、相手が求めることをうまく伝えられないけど、それを隣人の力も借りて乗り越えて変わっていくメルヴィンが、最後はとても素敵な男性になろうと努力する姿も、スマートじゃないけどそれも恋の楽しさだなぁと思わされた。

笑えるシーンもあり、等身大の大人の恋を描いていて観ていて楽しかったです。良作。
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