ゆっきー

ヒート・アンド・サンライトのゆっきーのレビュー・感想・評価

3.5
白黒の私小説のような映画。面白かったが、主人公のカメラマンが情緒不安定すぎていらつく。カサヴェテスを想起させるも、編集が狂ってたり、ディソルブを多用したり中々実験的で面白かった。音楽はブライアン・イーノとデヴィッド・バーン。

アフリカの貧困を訴えるカメラマンが、その写真を壁一面に貼った部屋の中で恋人との別れに苦しむという皮肉の利いた構図が良い。ラストでついにその写真を剥がすのだが、ただ“剥がす“という行為だけではなく、剥がした後の白い壁をきちんとカメラに捉えるのが偉い。

ここまで、ロブ・ニルソンの映画を三本見たが、どれも失われたものを取り戻そうとする男たちが撮られている。
そーゆーのが好きな人は見るべし。
ゆっきー

ゆっきー