Jeffrey

やっちゃ場の女のJeffreyのレビュー・感想・評価

やっちゃ場の女(1962年製作の映画)
3.0
「やっちゃ場の女」

冒頭、滑らかに動くカメラ。港と築地、青果市場、果樹園の青年、妹と弟、母の死、葬式、ジャンパーに長靴スタイル、騒しい家族。今、女心がざわめく…本作は田口耕のオリジナルシナリオ木村恵吾が監督した一九六二年の下町女性物語だ。今までソフト化されていなかったようだが国内でやっと発売された。この度DVDにて鑑賞したが若尾文子が美しく楽しい。この作品は恋と人情と姉妹愛を描く女性をめぐる話で、若尾文子演じるチャキチャキの下町娘が最高である。

さて、物語は築地の青果市場、通称やっちゃ場の仲買い店、小田新の長女であるゆき子は朝早くからジャンパーに長靴スタイルで大変そうに働く娘である。母が死んでからは妹と弟を抱えて、青森の果樹園の息子と商売を仕切っている。ある日、叔母が縁談を持ってくるが、密かに違う人を想う彼女はその縁談を断る。しかしその想う相手を妹もまた好きであったのだ。

若尾文子の着物姿や男らしいファッションに身を包んだ築地服のギャップが良い。三角関係の映画としては面白かった。あと隅田川の景色が美しい。
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