秋

20世紀少年<第2章> 最後の希望の秋のレビュー・感想・評価

3.5
【血のおおみそかから15年――変わった世界の中で“希望”はあるのか】

全3部作の第二章。前作から15年経った世界が舞台。主人公・ケンヂの姪・カンナの目線で、トモダチが国家の中心となった世界を描く。

「血のおおみそか」を救ったとされるトモダチが崇められる中、「しん・よげんの書」の登場、その中に書かれている新たな計画、そしてカンナの出生の秘密と彼女が“神の子”と呼ばれる理由。徐々に深層へと近づきながらも疑念と裏切りも交錯し、物語は再び最悪な“終わり”を迎えることに。

トモダチ中心の世界が変わらないのでどうしても盛り上がりに欠けてしまうが、最終章に向けてそれぞれが徐々に動き出す様子は期待感を高めていったと思う。何より、高校生となったカンナを演じていたのがあの平愛梨だとは…。そこに今さらながらびっくり。

“トモダチ”の正体とともに気になるのは、ケンヂの行方。生きているのか死んでいるのか、再び登場はするのか否か。気になるラストも含め、最終章へと舞台は整えられた。
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