秋

マイティ・ソーの秋のレビュー・感想・評価

マイティ・ソー(2011年製作の映画)
4.0
【傲慢?自己中?神のヒーローには関係ねぇ!】

2024年中に「アベンジャーズ エンドゲーム」までの軌跡を辿ろうの企画・その5。ようやく「アベンジャーズ」一作目目前まできた。最後はソーの物語。

「ハルク」を見た後に見るとだいぶコメディもあり、これはこれで面白いなあと。「アイアンマン2」のラストが綺麗に本作につながっていたので、それがまた余計に自分の満足感を高めていたと思う。

まず、これまでの「アイアンマン」「キャプテン・アメリカ」「ハルク」(もっというとそれらに関わるS.H.I.E.L.D.も)の物語はあくまで地球が舞台。でも、「ソー」の表舞台は神の世界・アスガルド。ここの時点でだいぶぶっ飛んでいる。冷静に神様を後々チームに加えるんかいというツッコミも加えたい。

父であり世界を守る主神であったオーディーンの命令に背いたことでアスガルドを追放されたソーは、失った力を取り戻そうとするも、何もできないことに一度はメンタルがズタボロに。勝ち気で傲慢なソーが弱々しくなってしまうシーンからはちょっと可愛げが出たというか、人間味が出てきた。

地球へ来た当初は横柄で傲慢で自己中だったソー、自信をなくしながらも天文物理学者のジェーンたちやS.H.I.E.L.D.の人たちと関わっていくことで、自信と優しさ、強さを持ったヒーローに変わっていく過程が一番のみどころだと思う。結局は彼もまた、愛する祖国のために、愛するジェーンのために、「大切な何かを護る」ことが原動力になっているのだ。

ラストはかなり重要。
まず、ソーとロキの兄弟全面対決。そもそもこの物語の中でのロキがまぁまぁ可哀想で…。もともと騙すのは得意でも、兄であるソーへの劣等感を隠せず、さらには自身の秘密を知ったことでダークサイドに堕ちてしまったロキ、なかなか残酷。それぞれの思いがぶつかり合った戦いの結末、そしてその先にある「アベンジャーズ」へとつながるラスト、めちゃくちゃ良かった。

しっかりとMARVEL作品を見た上でいよいよ「アベンジャーズ」が見れる。楽しみすぎる
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