原題『黒い画集 あるサラリーマンの証言』 (1960)
監督 : 堀川弘通
脚本 : 橋本忍
撮影 : 中井朝一
編集 : 黒岩義民
音楽 : 池野成
出演 : 小林桂樹、原知佐子、西村晃、他
松本清張の短編小説「証言」を原作とした、不倫を隠すため、偽の証言を重ねて自らを窮地に追いこむサラリーマンの姿を描いたサスペンス映画。
原作未読。
「オオカミ少年」映画。
保身の為に嘘をついた男に降りかかる罪と罰を描いた作品。
小林桂樹が、不倫が露呈するのを恐れたためについた嘘により自滅していく、繊維メーカーの課長役を好演し、最初についた映画鑑賞の嘘が仇となり、寓話「オオカミ少年」のように後半、真実を信用されないと言う展開や、最悪のシナリオを避けようとついた嘘のアリバイと同じシチュエーションの真実によって結果、避けようとした最悪のシナリオとなってしまう構成は面白かったです。
まさに、大人の寓話映画な一作。
あと、撮影、カメラワークも見事でした。
