ブタブタ

キューポラのある街のブタブタのレビュー・感想・評価

キューポラのある街(1962年製作の映画)
3.5
ジュン(吉永小百合)の弟タカユキと親友サンキチが林の中に作った所謂秘密基地での会話。
サンキチは朝鮮族であり北朝鮮帰国事業によりもうすぐ家族で北朝鮮へ行くという。
一つの国なのにドイツと同じく南北に別れている朝鮮、戦争になるかもしれないと危惧するタカユキに朝鮮人の自分はどうせ死ぬなら祖国で死にたいというサンキチ。
朝鮮半島で戦争が起きれば日本も無関係ではいられない「そうだよな。その時は川口にも水爆が落ちてオシマイだろう」とアッケラカンと語るタカユキが衝撃。
今のこの状況下で見ると人種差別も貧困も格差社会も何一つ解決してないし、この国は何も進歩してないと感じる。
貧乏人は弱いから貧乏人のままなのか?貧乏人は弱いから悪いのか?と静かに怒るジュンの言葉が響く。
小百合さんの美しさだけがファンタジー。
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