ペコ

ホテル・ルワンダのペコのレビュー・感想・評価

ホテル・ルワンダ(2004年製作の映画)
4.6
ある日隣人がナタを持って襲って来る恐怖…冒頭のラジオによる民族対立の煽動に始まり、平和な日常から急激に緊張感が高まるまでの流れが生々しく恐ろしい。

そもそもフツ族とツチ族は民族としての差は無く、西欧の植民地時代の民族支配の手法として、見た目の差などでなんとなく分けてお互いに支配する側・される側に"区別"したのが始まりだとか。
一国を使っての壮大な社会実験だとでも言うんでしょうか?散々彼らの国をいじくり回して憎しみを煽った挙句、いざ事が起きたら傍観者を気取る欧米諸国…

ドンチードルの名演が光る主人公ポールについては、劇中で活躍が誇張されているといった批判や、近年もテロ容疑でルワンダで拘束されたりと、この映画だけでは見えない真実もきっとあるのでしょう。ただ、彼に救われた人々にとっては紛れもないヒーローだったということも、決して忘れてはいけない事実です。
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