垂直落下式サミング

モテキの垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

モテキ(2011年製作の映画)
3.5
サブカル好きなモテない草食系男子・藤本幸世に思わぬモテキが到来、さまざまなタイプの女性に翻ろうされる姿をコミカルに描いたマンガの映画化。先にドラマ版がある(未見)
むかしみたときは、森山未來のダメ男には特に共感しなかったんだけど、派遣社員をやっていて、三十手前でようやく出版社の雇われライターになったみたいな、それまで意外と苦労人してたキャラクターの背景を知って、なんか親しみを感じた。一緒に頑張ろな。
麻生久美子の重くてめんどくさい女感はとてもよかったと思うんだけど、あんな振り方サイテー。モテないやつに選択肢なんかないんだから、重さに潰されながら必死こいて頑張るんだよ。
明け方のラブミーテンダー長澤まさみは凄まじかった。漂ってきそうな女の香りに、キスで口移しの理性破壊。雄の本能に響いてくる「メスッ!」って信号にはあらがうすべがないんだって、成りゆきでなし崩しなカンケイのリアルがそこにあった。
オンナの体臭が直に漂ってくるのは、理性にガツンと来る。お風呂上がりにドライヤーで髪乾かしながらのストレッチとか、こういうの隣に来てやるのはちょっと控えていただきたいんだよな。大あくびしながら、明日はえーからもう寝るわーとか言うんだもん。ズルい。なんにもないような顔で、おやすみーって返すこっちの気も知らないで。