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ハウルの動く城のtkのレビュー・感想・評価

ハウルの動く城(2004年製作の映画)
3.0
金ローで観た。
ジブリは全部観たわけではないけど、「ラピュタ」「ナウシカ」「もののけ姫」は特に好き。
どれも戦争、自然と科学、恋愛要素があってハウルもそのくくりかと思う。
正直、予告で知ってる内容を超えてこなくて残念だった。ジブリ作品は何度観ていてもテレビでやっていると引き込まれる魅力があるけど、今作はスマホをちょくちょく確認したくなる退屈さがあった。
ジブリらしいヌルヌルした化け物とか虫要素の表現も割と気持ち悪め。
上の3作品の表現は好きなんだけど。
キャラクターに愛着を感じられなかったのもジブリ作品ではとても珍しい現象。
感情移入できるちょっとした切っ掛けで好きになれることが多いので、その引っかかりが少なかったのかな。
倍賞さんも木村さんも素敵な声だが、どうしてもイメージが強すぎて...。
個人的には演技の良し悪しに関係なく、
アニメにはやはり声優さんの声が馴染む。
一般的にも声優の名前で顔が浮かぶ人はごく僅かだろうから、その方が余計なことを考えずに観れたと思う。
戦争、家族、魔法、国家と個人など描きたい要素を感じるものの、取ってつけた表現ばかりで緻密さが足りない。
過去作ではうまくやっていたのに。
2国間の戦争も戦う兵が描かれないので現実味がない。駿監督は当時の現代的な若者を描いたそうだが、この映画自体が動機を失った若者のような未熟な完成度だった。
ただ、倍賞さんのソフィーはお婆の姿でも乙女を感じさせる瞬間も多々あって流石。木村さんもドラマのイメージと違う軽さと心もとなさがキャラクターになっていて新鮮。
でもやっぱり「ハウルの動く城」って何だったんだろうという疑問だけが残る。
絵本から飛び出してきたかのようなこだわりを感じる動きだっただけに、成り立ちとか何であの造形なのかとかが表現されていないのが惜しい。メインのテーマが謎。
色々考察したい人には不向きな(気がする)映画。
マーニーはどうなんだろうなぁ。
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