Jeffrey

モード家の一夜のJeffreyのレビュー・感想・評価

モード家の一夜(1968年製作の映画)
3.0
「モード家の一夜」

本作は二人の女性に魅惑されるある男の生活を描くエリック・ロメールの「六つの教訓話」シリーズの3作目で、このたびBDが発売され久々に鑑賞したが良かった。DVDの画質よりも美しかった。若き日のジャン=ルイ・トランティニャンがハンサムである。確か本作はアカデミー賞を始めノミネートされ全米映画評論家協会賞を受賞するなど米国での成功を収めた記念的な作品である。本作のモードを演じた35歳のフランスワズ・ファビアンはジャック・ベッケル監督と結婚して、その実の娘が本作に出演している。さて、物語は2人の女性の間で運命的な愛を知る男と言うテーマが変奏される第3作。地方都市クレルモン=フェランに赴任した私は教会で若いブロンド髪の女性フランソワーズに心を奪われる。私はクリスマスが近づく頃、再開した友人に誘われて女友達モードの家で一夜を過ごす。異なる考えを持つ黒髪のモードに誘われ、彼女に強い魅力を感じる私だが…と簡単に説明するとこんな感じで、雪の降る冷たい空気の中、交わされる言葉の後に来る沈黙。距離を紡ぐ男女のドラマが繊細なモノクロームで描かれヒットした本作は、ロメール作品を支える名手ネストール・アルメンドロスが撮影を担当している。
Jeffrey

Jeffrey