モード家の一夜の作品情報・感想・評価

「モード家の一夜」に投稿された感想・評価

まつこ

まつこの感想・評価

4.0
結局は男と女。小難しい話をしても落とし所はいつも一緒。

奔放な女と可憐な女で揺れる男。主義を語っても心はブレブレ。天気を言い訳に夜を過ごし、一線を越えそうになったのに結局躊躇って怒られるところが好き。
エリック・ロメール、やっと二作目。

哲学、宗教、恋愛感、、もう最初から最後まで、男と女の会話劇。ハタミからは、かなりめんどくさい会話の数々。でもなぜか惹きつけられる。会話というよりバトル?男と女の駆け引き?これがこの監督の真骨頂なのかな?とにかくお洒落です。

街角で突然ナンパしても、フランス男はさすがに上手い。まあ、ナンパするのが、若きジャン・ルイ・トランティニャンなんだから、あたりまえか、、。

フランスの街、クレルモン。どんな街か知らないけれど、雪の街が美しい。撮影はネストール・アルメンドロス!
pika

pikaの感想・評価

5.0
台詞なく主人公の日々の行動を淡々とカッティングしていくオープニングだけでも面白いが喋りだすと尚の事最高。
インテリな独身男が14年ぶりに再会してベラベラと生き方にパスカルの哲学とキリスト教の宗教観を引用して自分語りをしてるんだが、そんな遠回しにべしゃらなくてもいいのに、というくらい中身はシンプル且つ独身ならではのアルアル話で、表層上の会話とその下で粛々と行われている男女の駆け引きなど脚本がうますぎるしそれだけに留まらずそれらを映画的な見応えに直結させてしまう演出力が至高。
火を借りるというのをアイコンにしてしまったり、シンプルな人間関係だからこそ惹き立つさり気なく散りばめられた演出が見事。
男女の出会いと狭い世界の恋模様ってだけでこんなにも延々と見てられる魅力を作り上げられるロメールの凄さたるや。あと10回は見たいくらい惚れた。
sonozy

sonozyの感想・評価

4.0
1969年:「六つの教訓話 / Six Moral Tales」の第3話(モノクロ)
英題: My Night at Maud's
全米映画批評家協会賞・脚本賞、ニューヨーク映画批評家協会賞・脚本賞

フランスの町、クレルモンの冬。
主人公はジャン=ルイ・トランティニャン(34歳独身・技術者)
彼は敬虔なカトリック信者で日曜日のミサで見かける金髪のフランソワーズ(22歳の学生)に惹かれている。

偶然14年ぶりに再会した旧友ヴィダル(大学教授)の紹介で会う、最近離婚したという女医モードの家での微妙な一夜を経て、
彼はフランソワーズにアプローチするが、彼女が最近別れた恋人(不倫だった)の事ですぐには受け入れてもらえない。

そして5年後。彼とフランソワーズは海岸で偶然モードに出会い、モードとフランソワーズの意外な関係に気付くことになる・・・

トランティニャンの道徳的、自制的なキャラクターや、
ヴィダル、モードとの、パスカル思想、数学、宗教観、恋愛論、結婚観などの議論など、会話劇という印象が強いです。
フランス人のイメージ通りですが、日常会話でのこういうトークバトル、知的だなぁ。(私はまったく出来ません。笑;)
イカ墨

イカ墨の感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

う〜ん。おもしろかった。
パスカルをめぐる哲学的なモノローグはよく理解出来なくて序盤は、ちと退屈だったんだけど、じわじわおもしろくなってくるいい映画だった。
ほんと些細な行動というか判断が運命を左右する感じが、愛って偶発的なんだなあとしみじみする。
込み入った男女は案外どうでもよくて、今が幸せならそれでよくない?っていう感じも好き。
324

324の感想・評価

3.8
会話より応酬という印象に近い言葉のラリー。自分が放つ言葉が呪詛となりかねない怖さ。期待しすぎた感がある。前期の作品を初めて観たが、あっけらかんとした後期のものの方が好きだ。
papikO

papikOの感想・評価

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恋に悩んだり、愛することに悩んだり、
そういう時の表情って、めちゃくちゃ深刻になったり、めちゃくちゃキラキラしていて。人間ってここまで信じられて、愚かになれるんだな、と思った…。
ロメールの命日ということで何か見たいなと思っていたところ、確かこの映画を録画したDVDがあったはずと記憶していたら案の定だったので久々に鑑賞。

ほとんどただ室内で男女が談義してるだけなのに見入ってしまうのが相変わらず不思議だけど、それを成し遂げてしまうのがロメールとアルメンドロスの凄いところか。

終盤の雪が舞い散るシーンも室内との対比もあって開放感を覚えて実に印象に残る。

ロメール作品は基本カラーの方が映えるのかなと思うけど、このモノクロが齎す寒々しい雰囲気も素晴らしい。
問答無用のロメールベスト。
ロメールなら金欠映画として傑作『獅子座』も捨てがたい。
冒頭のストーカー行為から、ショットだけでみせる演出力に唸らされる。哲学的っぽい屁理屈みたいな会話をするのも好みだし笑、ラストのお互い全てを理解してなお黙ってるっていう終わり方の切れ味には驚嘆した。最高。
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