Chico

モード家の一夜のChicoのネタバレレビュー・内容・結末

モード家の一夜(1968年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

六つの教訓シリーズ3作目

4作品目に鑑賞したけど、シリーズ途中でベストと言うのはばかられたので6作コンプしてからと思いレビューを後回しにしていました。

ストーリーは例のごとく二人の女の間で揺れる男性の構図。モノクロの美しさはもとより、教会、確率論の哲学談話、貞操観念の強いカトリック教徒の主人公。無神論のブルネット美女とカトリックのブロンド美女の対比、等、モチーフが色々魅力的で刺さった。
全体のトーンはとても落ち着いた雰囲気なんだけど、寝るか寝ないかのモード家での一夜の駆け引きも含め、恋愛を論理的、合理的に処理しようとする(できてないんだけど)主人公には滑稽さを感じた。

人生は無意味だと言う方に90%、意味がある方に10%の確率があるとしたら、10%に賭けるんだ、そのほうが良い人生になるから。(正確ではないけど)そのようなことを登場人物が話す。このセリフにロメール作品の真髄があるように思えた。

教訓シリーズでは間違いなくベストです。
Chico

Chico