Genichiro

秋日和のGenichiroのレビュー・感想・評価

秋日和(1960年製作の映画)
4.2
やっぱ後期の作品ってテンポ感が違う?クローズアップの入れ方とかめっちゃ気になる…とはいえ会話の面白さは変わらず。序盤の料亭でのやり取りがとにかくすごい。若い女性に対して中年3人が「たとえば、僕みたいなのどう?☺️」と聞く場面のグロテスクさ‼️やばすぎるって。「風邪薬よりイモリの黒焼きをお買いになればよかったのに」とかの品のなさ。そこから女将を見て「あんなの持ってりゃ亭主は長生きするよ」「あんなの持ってても案外早死にするんじゃないか?体格が良すぎるよ」「プロレスか?」「ヘッドシザースか?」「潰されちゃいますね」アホすぎ&失礼すぎて笑う。この中年三人組の女衒のような働きによって物語は進行していく。最悪ですね、これがかつての美しい日本の姿。ちゃぶ台を挟み、原節子と司葉子が握手する場面。美しさに目が眩む。「でも本当に好きな人ができたら別よ、春は長い方がいいもの」『麦秋』とは打って変わって、今度は原節子が取り残される側となる。
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