ここにーる

バードのここにーるのレビュー・感想・評価

バード(1988年製作の映画)
4.0
チャーリー・"バード"・パーカー。ビバップというジャズにおける「即興速射演奏の祖」で説明がつくだろうか。15才から麻薬漬けで健康的な演奏生活をほぼ送ったことがないが、仲間と南部を回った頃の一時だけ薬を断ったこともあり、見方によってはこのどさ回りが一番のハイライトシーンだったかもしれない(いい表情していた)。幼い娘の病死は相当こたえたようで、旅先から電報局へ妻宛の同じ弔電を朝まで何本も何本も打電する場面は涙無くしては見られなかった。この34才の"始祖鳥"にもやがて流行遅れという凋落の時がやって来て…。フォレスト・ウィテカーの出世作。若い頃を演じたのが実の弟でどおりでそっくりなわけで演奏シーンはどれも素晴らしく、ロバと馬の使い方はさすがイーストウッド監督、音楽映画第一作となる。