ぐっさん

悪魔のいけにえのぐっさんのレビュー・感想・評価

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)
4.1
遅ればせながらというか今まで観る機会をことごとく逸してきて遂に…という感じで。
この作品にオマージュされた作品が多すぎて原典のようなものになってしまっている現状の中、もはや真っさらな視点で見ることが出来ないのが残念ではあるけど、そんなのを差し引いても素晴らしい!

冒頭のヒッチハイカーの不穏な基地の外っぷりからもう、「こういうヤバい奴が実際出てきたらどうしよう…」という言い知れぬ不安感煽られまくり。
出てくる奴全部おかしいし、レザーフェイスのタメのない唐突な登場から異様だけど威圧感抜群な動き、そして圧倒的体力…!
コックのほうき攻撃とかも、どこかおかしみがあるんだけどもおぞましさも含んでいて。

食卓→お父ちゃんの指吸いからラストまでのスピード感と、不協和音めいた音楽とも言えない音楽と叫び声が混ざり合って、フィルムのザラついた質感と合わさって、レザーフェイスの狂い踊りと夕景のラストにはトリップムービー的な感覚さえ覚える。
この作品が神格化されてるのも十分に分かる。

タメを効かせて、伏線を張って怖がらせるのではなく、ただただ、理解出来ない怖さがダントツのテンションで張り巡らされた大傑作でした。
ぐっさん

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