浅野公喜

パームビーチ・ストーリーの浅野公喜のレビュー・感想・評価

パームビーチ・ストーリー(1942年製作の映画)
3.3
夢を追う夫に愛想を尽かして逃げた妻を夫が追う・・的なスクリューボールコメディ。

夢に拘る男性と現実的な女性という違いを描きつつ、妻が「オタサーの姫」の如く乗った列車内の狩猟クラブの爺3達に囲まれたり大富豪の姉弟に拾われる展開ですが、黒人の給仕が迷惑を被る狩猟クラブの銃撃はやたらくどかったり、女性が男性に完全に依存する状態、中東系の(欧米から見た)外国人の雑な扱い等が今の価値観から観ると???で妻を演じるクローデット・コルベールも個人的にはそこまで魅力的に見えず、ここでの評価程は楽しめなかったかもしれません。しかしテンポそのものは良く、大富豪の姉弟は浮かばれないなと思った矢先の超強引な展開は〇でした。

大富豪の弟の方を演じるルディ・ヴァリーは歌手でもあり、クルーナー系歌手としてはフランク・シナトラやビング・クロスビーの先駆者的存在だったそうで、今作でもその達者な歌を披露しています。
浅野公喜

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