ふかい

悲愁物語のふかいのレビュー・感想・評価

悲愁物語(1977年製作の映画)
4.8
鈴木清順にしてはストーリーが単純明快。
女子ゴルファーを広告品として売り出そうとするスポンサーども。ある事件をきっかけに全てが狂っていく周りの環境。
バッサバッサ画が飛んでいく編集も快感。江波杏子が原田芳雄の手を舐める→腕を取って引き摺り回す→江波杏子の胸を揉んでいる この一連のショットの軽やかさ!
「東京流れ者」にも通ずる照明の妙。明暗の使い分け、メリハリが素晴らしい。
なんと豊かな色使い。弟が梯子で登っていく黄色の空中浮遊部屋。なんとも不気味な緑色の顔。
文字通りパラサイトになっていく狂気の江波杏子が本当に素晴らしい。サインを包丁でぶった斬る、無表情でれい子の髪を切る。
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