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地の塩のchiyoのレビュー・感想・評価

地の塩(1953年製作の映画)
3.5
2021/10/24
白人との待遇や生活環境の違いから、ストを決行した亜鉛鉱山で働くメキシコ系労働者たち。が、自分たちは白人と差別されることに憤るものの、彼らは彼らで妻たちを差別している現実。残念ながら、受ける差別には敏感でも、与える差別には何かのきっかけがないと気付けない。それが顕著となる後半が見もので、妻たちの家庭の仕事を代わりにやった夫たちが、すぐさま音を上げているのが面白い。また、夫に代わってストを続ける妻たち、逮捕されても怯まないどころか逆に活気づく妻たち、これまで従うだけだった彼女たちが自分の意思で行動する様が微笑ましい。本作は、鉱山工業精錬労働組合が製作し、キャストには実際に鉱山で働く人たちを多数起用。ラモン役の人が俳優じゃなかったのがビックリ。
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