たろ

マチルダのたろのネタバレレビュー・内容・結末

マチルダ(1996年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ロアルド・ダール作品とダニー・デヴィート監督の相性が抜群にいい。この時代のアメリカンコメディの魅力が詰まってる。
ファンタジックでちょっと毒のあるロアルド・ダールのおとぎ話のようなトーンが映画にも通底していてとても見やすかった。
悪役はちゃんと怖くて嫌なやつだけど、戯画化されていて必要以上にイライラさせられることもなく、他の作品同様監督のバランス感覚が優れているんだなと感じる。
太った少年が見事ケーキを食べきって喝采を浴びるシーンがいい。他の作品でもそうだが、この監督は外れ者に対する視線が温かくて好きだ。
美術もよくて、特に母親のファッションに顕著だった。ファンタジックさとリアルさのバランスが絶妙で性格とバチっとハマってて良かった。母親が書類にサインするシーンのネイルが厳ついメタリックな金色で見事だった。
最終的に主人公が親に捨てられるのではなく、親を捨て自分の望みを叶えるというふうに落としたのもすごく好き。しかも全然湿っぽくなく最後の最後までコメディとして、ずっとトーンを崩さないのがすごい。
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