志乃

ブルーバレンタインの志乃のレビュー・感想・評価

ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)
3.7
リアルな人間の心情が生々しく描かれていて、心が苦しくなる。
人間は弱くて脆いんだということを改めて気付かされる。

徐々にお互いの間に生じた考え方や感じ方のズレは、気づいた時にはとっくに手遅れで、どうしたってもう修復しようのないもので。
…どっちが悪いとかそんな事じゃない。

楽しかった昔にはもう戻れない、あの美しい瞬間は2人にはもう二度とやってこない…
とても切なく、胸が締め付けられる。

どうして私たちは、時間とともに、過去の楽しかった瞬間を、あの時の幸せな感情を忘れてしまうのだろう。
どうして私たちは、過去の過ちを繰り返してしまうのだろう。

痛みや心の傷は時間が解決してくれると言うけれど、同じ事を繰り返してしまうのだとしたら、私はその痛みや傷を忘れたいとは思わない。
…せっかく受けた傷だから。
志乃

志乃