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おしゃれ泥棒のodyssのレビュー・感想・評価

おしゃれ泥棒(1966年製作の映画)
3.5
【37歳でもオードリーは若い】

オードリーの主演映画ですが、今まで見る機会がなくて、最近ようやくBS録画にて鑑賞。

『ローマの休日』から13年もたっているんですね。37歳のオードリー。この作品の翌1967年に『暗くなるまで待って』で人妻役をやるわけだけれど、この映画を見る限りあんまり中年にさしかかっている感じはしない。

オードリーは色々な服装で登場しますが、基本的に青系統のすっきりした服装の彼女がいちばんいいように思えます。

ピーター・オトゥールは何と言っても『アラビアのロレンス』が有名ですが、この映画ではどことなくつかみどころのない役。そう思われるのは脚本のせいもあるでしょうが、グレゴリー・ペックなんかと比べると顔立ちがどこか抑え目で、アメリカ映画の典型的なハンサムとは雰囲気が異なっているからでしょう。

探偵と泥棒が混戦模様でそれなりに面白いけれど、オードリーをヒロインにした恋愛コメディとしてはもう少しすっくりした作りを望みたい気もしました。でもまあ、最後まで退屈もせずに見ることができましたけれどね。

あと、裏読みをすれば、芸術なるものに熱を上げるヨーロッパ人や、さらにはアメリカの成金や南米の田舎者(?)なんかにたいする皮肉がこもった作品なのかなあ、とも。
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