やま

アメリカの影のやまのレビュー・感想・評価

アメリカの影(1959年製作の映画)
3.7
ジャズなんだけど、綺麗じゃない、ブラックでアングラさを感じさせる音楽が良かった。
カサヴェテスって、ああいう漫才みたいな舞台挨拶みたいなの好きなんだろうな。それかこの映画で好きになってその先の映画にも使ってんのかどうか。

原題の「SHADOWS」邦題の「アメリカの影」どちらもなるほどという感じだ。
黒人に対するそういう根強い意識だとか現代においても、まだ続いてる。 でも兄弟がぶつかり合う感じだとか、ラストの希望が見える瞬間だとかそういうのは良かった。


即興でやってるのに、このカメラワークは凄い。まるで必然的にキャストのほうに動く。ジャズによって雰囲気が作られているが、このクローズアップを多用した独特なカメラワークも雰囲気を作る要因になってるはず。喧嘩のシーンの構図なんかはもう既に出来上がっている。

この即興による演技が後の「オープニングナイト」で更なる高みへと登るのだなと思いました。
やま

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