イシ

ONE PIECE FILM Z ワンピース フィルム ゼットのイシのレビュー・感想・評価

3.8
カッコいいおじいさんが出てくる物語、
それがONE PIECE。
敵役 黒腕のゼファーことZ。
最高にカッコいいジジイじゃねぇーか!
今作は、その一言に集約できます。

海軍で後進の育成に携わっていた男が、
過去の悲劇と政府への疑念から、
世界を滅ぼす過激派になった…
と、ありがちな背景を持つのですが、
今作の魅力は、そこじゃない。

恩師との決別。
自身の心に反する職責に、
歯を食いしばって耐える海軍の面々。
金八先生顔負けの人間模様。

苦い感情を押し殺して巨悪に挑む、海軍のカッコ良さ。
それが、今作の魅力です。

Zは最後まで安易に改心せず、
信念を曲げず、姿勢を貫く美学を体現し、
大局が決しても、決して崩すことがない、
本当のカッコ良さを教えてくれます。

その姿に涙を浮かべる方も少なくないはず。

なお、麦わらの一味ですが、
今作に至っては、お邪魔虫かもしれません。
彼らがいなくとも、充分に物語として成立しているので、
ONE PIECEファンとしては、心苦しい限り。

我らが麦わらのルフィも
たまには、そういう立場であっても
いいのかも知れませんね。
イシ

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