八

火垂るの墓の八のネタバレレビュー・内容・結末

火垂るの墓(1988年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

2023.80

絵はジブリだけど、宮崎駿監督作品とは全く違うイズムを感じて面白かった。ぱやおが子供のためにアニメを作っているって言ってる意味がよくわかった。
あと評判通り清太がキモイ。
状況描写、心情描写、キャラクターの心の動き、どこをとっても生々しいリアルって感じ。だしめちゃくちゃしんどい

心が弱くならざるを得ない状況で、心が弱っちゃって、その先が死でも現実から逃げ続けて、それは自殺や自傷と同じだけど、なんか否定することは出来ないな。

強く生きることや助け合うことが良しとされることは構わないけど、強く生きて助け合うべきだと言われるとそれは違うのではと思う。人間っていう形で生まれてしまったからそうしないと生きていけないからそうするだけで、そうすべきとかでは無いと思う。

何かをすべきって、社会がそうしろと言っているって感じだけど、結局社会に生きる上で必要な要素を自分の価値基準で抽出して押付けたものでしか無い。そういう助言はありがたいし受け入れるけど、なんかモヤッとする。

清太に共感も同情もしないけど、この映画に対して怒れるほど私は立派な人間じゃないし、弱いし器が小さくて自分のことで本当に精一杯だな〜と思った。
八