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斬るのblackmonkeyのネタバレレビュー・内容・結末

斬る(1968年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

2022年361本目
【あらすじ】
さびれた宿場町で知り合った元武士のヤクザ源太、元農民で浪人の半次は哲太郎ら若手藩士が藩の重役を成敗する現場を目撃。哲太郎らは藩の実権を握りたい家老の鮎沢にだまされ、重役を討った罪人される源太は過去のいきさつから哲太郎らに味方し、仕官を目指す半次は哲太郎らの上司で家老の鮎沢に味方する。半次は哲太郎ら討伐のために集められた浪士隊に編入され、元武士で人格者の組長と親しくなる。仲間の裏切りにあい、砦にこもった哲太郎らはマドンナで哲太郎の許嫁が合流したことでぎくしゃくする。砦を攻撃した浪士隊だが、哲太郎らもろとも抹殺する計画の鮎沢の部下に銃撃される。逃れた半次は源太と連携して、鮎沢に近づき、別の家老の森内を救い味方にする。半次と拷問で傷だらけの源太が屋敷に乗り込み鮎沢を成敗、藩主に連絡がついたことで一件落着。半次は武士になるが、堅苦しいため森内が解放した女郎らと源太に合流して国をでて幕。

【感想】
藤沢周平の「隠し剣鬼の抓」や黒沢明の「椿三十郎」の良いところを組み合わせた傑作で面白かった。マイページで頭が切れる源太とひょうきんだけど力がある半次のタッグが良く、正義に燃える哲太郎や愛する人のために生き人格者の浪士隊長など魅力的なキャラが大勢。哲太郎の許嫁の千乃(星由里子)、浪士隊長の想い人ようがすごい美人なのも良かった。コメディタッチな一方で、藩に翻弄される藩士や浪士の苦悩もちゃんと描かれているのも話を深くしている。「水戸黄門」の黄門様が家老なのもよかった。
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