じゅり

ひろしまのじゅりのレビュー・感想・評価

ひろしま(1953年製作の映画)
4.1
その時その瞬間にしか分からないことが、あって、どうしても今と切り離して考えてしまうけど、観てると、今も昔も変わらないものがたくさんある。今とは違う、じゃなくて、今と繋がってる事を感じさせれる。きっと今、そんなとこが起きても、良かれ悪かれ、変わってるものもあれば、変わらないものもある。多分変わらないものの方が、多くて、生きる為に大切なもので、ずっと残るもの。差別や競争や支配は、本当に無くせない物、感情、なのか。無くすことで不利益だと自分よがりに喚く人は誰なのか。なんで違いを本能的に受け入れられない、生き物なのか。考えしまう。被害を受けた人が、甘えだの、見せ物だの、悪い事をしただの、なんで、そうなる。自分たちにはできないような兵器を作ったと、認められない、勝ち負けでしか脳がない、自分たちをどこまでいっても信じていたい、盲目さ。それを目の当たりにしながらも、鼻で笑うことしかできない、遠くを見る事しかできない、実情を知らせる事ができない、無力さ。再生された時に、撮影された瞬間に戻るような、何十年も前の人が、今目の前で話してるかのような、気持ちにさせるのが、映画の良いところだと思う。
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