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ロスト・ワールド/ジュラシック・パークのシノファンのレビュー・感想・評価

3.0
ジュラシックパーク2
1が素晴らしかっただけに、続編はやっぱり落ちる。

あらすじ
【起】- ロストワールド(ジュラシックパーク2)のあらすじ1
ジュラシック・パーク事件(『ジュラシック・パーク』参照)から4年後…。
コスタリカ沖、ヌブラル島の南西140km。ソルナ島(通称・サイトB)。
ポールとデアドラ夫妻が幼い娘・キャシーを連れ、バカンスでヨットクルーズを楽しんでいました。
夫妻は海辺でシャンパンを飲みながら、優雅なひとときを楽しみます。
少女・キャシーは森の入口で、1匹の大きめのトカゲのような恐竜・コンプソグナトゥスと出会いました。キャシーはそれを恐竜と知りません。
サンドイッチのローストビーフをやったところ、コンプソグナトゥスが次々に現れてキャシーを取り囲み、20~30匹のコンプソグナトゥスが一斉に襲いかかりました。
キャシーの悲鳴で夫妻が駆け付けたため、軽いけがですみましたが、夫妻は驚きました…。
…マルコム博士はハモンド会長に呼び出されます。
ハモンド会長が経営する会社・インジェン社は現在は甥・ラドローが代表を務め、幅を利かせています。
実は『ジュラシック・パーク』は通称サイトAと呼ばれ、他にサイトBと呼ばれる、恐竜を深させて育てる飼育地(島)があったのだとマルコム博士は聞かされました。
4年前の事件以降、サイトAもサイトBも封鎖して放置しています。
そうすればアミノ酸のリジンという酵素が自力で作れない恐竜たちは、死に絶えるだろうと思われました。恐竜たちは遺伝子操作で、体内でリジンを作れないようにしており、人工的に投与する形で恐竜を維持していたからです。
ところがサイトBではまだ恐竜が生き続けているとのことで、マルコム博士はその実態調査をハモンド会長に依頼されました。
ほかにもドキュメンタリー映像作家ニック・オーウェンや、野外装備専門家エディ・カーにも依頼しています。
前回の事件でこりごりのマルコム博士は断りますが、先発隊として古生物学者のマルコムの恋人・サラがすでに現地入りしていることを聞きました。
「調査隊ではなく救助隊として行く」と言い、マルコム博士は島へ行くことを決断しました。
ハモンド会長にその気はありませんが、甥のラドローは、この失われた世界(ロスト・ワールド)は金もうけになると考え、別部隊で恐竜の捕獲に動いています。

【承】- ロストワールド(ジュラシックパーク2)のあらすじ2
3日後の出発を予定し、特殊なトレーラーを用意してマルコム博士とニック、エディは出発の準備をします。
留守番を言い渡された10代前半のマルコム博士の娘・ケリーは面白くありません。母は現在パリへ行っており、マルコム博士の現在の恋人・サラとも仲良しのケリーは、車の中に忍び込んでこっそり島へ行きました。
船で島へ到着したマルコム博士は、早速サラの衛星電話に電話をかけますが、発見したのはカバンです。そのすぐそばで、サラは大興奮しながら写真を撮っていました。
ニックとエディも、島の中に6500万年前に絶滅した筈の恐竜が山ほどいるので大興奮です。
トレーラーの方角で煙があがったので、一同は慌てて車に戻りました。そこでは、忍び込んだケリーが火を起こして、食事の支度をしようとしていました。
マルコム博士はサラと車中で口論し、横にケリーがいます。口論も終わって仲直りした頃、上空をインジェン社のヘリが飛来しました。
インジェン社ではラドロー社長主体で、恐竜ハンターのローランドに依頼して恐竜を捕獲しようとしていました。ローランドはティラノサウルス(通称:T-レックス)と戦うのが夢だったので、引き受けます。
ルドロー社長は、捕まえた恐竜をアメリカ・カリフォルニア州にあるサンディエゴに連れ帰り、それを見せてPRを行ない、スポンサーを募ろうと考えていました。インジェン社のメンバーは人海戦術と最新鋭の武器で臨みます。
ヘリで乗り付けた一行は、早速パキケファロサウルス(丸い模様のあるデカ頭の草食獣)を数人で寄ってたかって捕獲し始め、マルコム博士はそれを見ます。
さらに部隊はT-レックスの巣にいた赤ん坊を連れ出し、親をおびき寄せようと考えました。
夜、マルコム博士たちは、彼らが捕まえた恐竜をひそかに放します。サラは捕獲された時に脚を骨折したT-レックスの赤ん坊を手当てしようと、トレーラーまで連れ帰りました。
ニックとサラが手当てを完了しますが、赤ん坊のT-レックスの鳴き声を聞きつけて、トレーラーに両親のT-レックスが現れていました。
赤ん坊を返すと一旦は引き返したT-レックスですが、再び戻ってくるとトレーラーを攻撃し始めます。車は横転し、崖からぶら下がりました。

【転】- ロストワールド(ジュラシックパーク2)のあらすじ2
マルコム博士は助けに行き、トレーラーが落ちる前にサラを救出します。トレーラーを別の車で牽引しようとしたエディは、T-レックスに見つかって食べられました。
ルドロー部隊も相応の被害を受けています。マルコム博士、サラ、ニック、ケリーはルドロー部隊に合流し、サイトBの島本部にある通信センターをめざしました。
本部ビルの隣にある通信センターは永久発電の施設で、本土と連絡が取れると思ったからです。しかしそこへ到達するには徒歩でまる1日かかり、さらに途中、肉食の獰猛なヴェロキラプトル(通称:ラプトル)の巣があり、かなりの危険を伴います。
以降は明け方に徒歩での移動を開始しました。
コンプソグナトゥス(大きなトカゲのような恐竜)をいたぶっていた男・アージェイが、トイレに行こうとして道に迷い、コンプソグナトゥスの集団に襲われます。
夜間に仮眠をとっている際にT-レックスが現れて大騒ぎになります。T-レックスはサラのシャツについた、赤ん坊の血が気になってやってきました。
部隊が銃を持って応戦したことから、T-レックスにやられる人間が続出します。
また逃げたメンバーの一部もラプトルに襲われました。
マルコム博士、サラ、ニック、ケリーは、草むらを走って逃げます。
前方に建物が見えました。建物の中には『ジュラシック・パーク』のポスターがあり、本部ビルと判明します。一同は温室の中を移動して、隣にある通信センターに行きました。
放置された通信センターには植物が生い茂っていましたが、それをかき分けて通信機を見つけ、ハーベスト基地に救助を要請しました。
救助を待つ間にもマルコム博士らはラプトルに襲われ、サラとケリーは納屋に逃げ込みます。金属製で大丈夫かと思われましたが、ラプトルが土を掘り始め、サラも慌てて反対側の土を掘って脱出しようと試みました。
間一髪、脱出が成功し、マルコム博士らと合流したサラとケリーは、建物の上方へ逃げます。ジャンプして襲ってきたラプトルは、鉄棒選手のケリーが蹴って飛ばしました。
マルコム博士ら4人は、先発の救助ヘリに助けられ、ほかにもまだ救助隊が来るとのことで、4人は島から離れます。

【結】- ロストワールド(ジュラシックパーク2)のあらすじ4
その頃、ローランドはT-レックスの捕獲に成功していました。しかし捕獲で仲間・アージェイを失って、ローランドは悲しみます。
T-レックス移送の際にインジェント社へスカウトされましたが、「もう仲間を失いたくない」とローランドは断ります。
T-レックスは船に積み込まれ、サンディエゴ港を目指しました…。
インジェン社では港で記者会見を開くべく、準備していました。ハモンド会長の甥・ルドローがマスコミを前に、スピーチをしています。
ベンチャー号の船が近づいてきましたが、中の人とは連絡が取れません。実はT-レックスを捕獲した時に麻酔を2本使用したものの、麻薬が効きすぎたために拮抗剤を打ったところ、拮抗剤でT-レックスが錯乱状態に陥り、船員は全滅していました。
船は港の桟橋にぶつかって止まります。
記者会見を見に来ていたマルコム博士は、貨物室を開けようとするスタッフを止めますが、時すでに遅く、T-レックスが飛び出してきて大騒動になりました。ラドロー社長はショックを受けます。
T-レックスはそのままサンディエゴの街の中を走り回り、住宅のプールで水を飲んだ後、プール横の犬を食べました。
市街地では突如湧いて出た恐竜にパニックに陥ります。
サラとマルコム博士は、別便で届いていた赤ちゃんのT-レックスを港に移動させました。赤ちゃんの鳴き声を聞きつけ、T-レックスも追ってきます。
ベンチャー号に赤ん坊を乗せたマルコム博士は、迷わず海へダイブします。
ルドロー社長は「子どもを返せ」と船に乗り込み、海への飛び込みを迷ったことからT-レックスに噛まれました。さらに赤ちゃんのT-レックスにも噛まれます(ルドロー社長、狩りの練習台にされる)。
マルコム博士は倉庫格納庫の蓋を閉め始め、その隙間からサラは麻酔銃をT-レックスに打ち込みます。
周囲を護衛艦に警備されつつ、ベンチャー号はソルナ島へ戻されました。
インジェン社に返り咲いたハモンド会長は、コスタリカと協力して島を人間から隔離して保護すると宣言します。
ソルナ島では恐竜が元気に活動していました。

概要
マイケル・クライトンの小説『ロスト・ワールド -ジュラシック・パーク2-』の映画化だが、その内容には原型をとどめないほどの大幅な変更がなされている。そのため、映画公開の際には、原作のファンから強い批判を受けた。もっとも、本作は小説企画との同時進行で制作されており、クライトンから「私も自由に書くから、映画も自由に作っていい」と言われていた。

アカデミー賞では視覚効果賞にノミネートされた。

前作『ジュラシック・パーク』の評価が高かったため期待された本作品は、その反動からか酷評される結果となった。第18回ゴールデンラズベリー賞においては「最低続編賞」「最低脚本賞」「最低人命軽視と公共物破壊しまくり作品賞」の3部門にノミネートされた(ただし、いずれも受賞を逃している)。

ちなみに、スティーヴン・スピルバーグ監督にとって自作の続編で再び監督を担当した作品は、今のところ『インディ・ジョーンズ』シリーズと本作のみである。
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