ヨウ

パニック・ルームのヨウのレビュー・感想・評価

パニック・ルーム(2002年製作の映画)
3.8
新しい住居に引っ越してきた母娘が凶悪な事件に巻き込まれる。序盤からどこかいわくつきな物件だと感じさせる描写が目立ち、身体がゾクゾクしてくる。閉塞感が浸透してくる中、周到な強盗との駆け引き模様に我々鑑賞者も引き摺り込まれる。”パニックルーム”の内と外それぞれで画策される戦術が飛び交い、不思議な化学反応を起こす。それが堪らなく面白い。被害者親子だけでなく加害者の強盗たちの動きにもしっかりと焦点が当てられ、人間臭さ溢れる展開を繰り広げる。機転を効かせて魔の手から逃れる母娘の行く末は最後まで見逃せない。ダークでシリアスな雰囲気を惜しげもなく放ち、魔術的なカメラワークで魅せ、不気味なほどの没入感を与える。デヴィッドフィンチャーらしさが際立つスリラー映画だった。割と低評価だけど俺は好きよ。羊たちの沈黙でお馴染みのジョディフォスターと後々トワイライトシリーズでブレイクする幼きクリステンスチュワートの麗しさも必見だ。
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