TADA

容疑者Xの献身のTADAのネタバレレビュー・内容・結末

容疑者Xの献身(2008年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

14年前の11歳のときに見た時と、感じ方が全く全く違った、、、かつてそのときの記憶で3.3をつけていた自分がかなしい、、(笑)

まず最初のお弁当屋さんでの、チラッとこっちを見るだけで魅了される松雪さんの美しさと、マフラーをさげて嬉しそうになにか話そうとして他の客が来てちょっと悲しそうにマフラーを戻すだけのシーンでも堤さんの表情の演技が上手すぎて、一瞬で引き込まれた🥹

思春期に着替えてるときに急に汚い男が入ってきて不快な言葉を発して、今までの全て全て含めて殺意が湧いた美里ちゃんの気持ちもすごくわかるし、その娘を必死に守ろうとして汚い男を殺した松雪さんの気持ちもすごくわかる、、、

そしてなにより、昔見た時は最後まで見ても石神のことをちょっと気持ち悪いなと感じてしまっていたけれど、今見たら、ただ美しいから愛しているわけではなくて、意図せずとも自分が絶望しているときに救ってくれたというのは本当に自分を全て犠牲にしてでも守りたいと思う気持ちも理解してしまった😭

最後、本当に悔しい。松雪さん、、😔
善人なのだろうけれど、ここまでしてくれた石神に対して自分がいちばんしてあげられることは何かと考えたら絶対に言わないべきだったよなぁ、、罪悪感に耐えきれなかったのだろうけど、ここまで犠牲を払ってもらったのだから、自分は今後どれだけ辛い苦しい人生を歩んだとしても、絶対に言わないべきだったと思った、、

果たして湯川先生が真実を松雪さんに全て話したことは善なのか悪なのか、、

おそらくないのだろうけど、普通に隣人として娘さんも含め仲良くなるところから、家族になれたりする世界線があったらよかったのにと、やはり思ってしまう。

追記:原作では石神は太った不細工という設定になっていて映画ほど花岡ママと親密でもないらしく、花岡ママが自供したのは娘の自殺未遂があったからとなっていたようで、すごく腑に落ちた。映画では花岡ママと石神が普通に結ばれることもあり得そうに見えてしまうし、花岡ママの立場だったら全てを知ったら石神に愛すら感じるようにも思えるけれど、原作ではそうではない。
花岡ママはただ娘を想い自供しただけで、自供することはイコール石神の愛を完全に拒否しているってことなんだよな、、より悲しい。
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