わきお

アンブレイカブルのわきおのレビュー・感想・評価

アンブレイカブル(2000年製作の映画)
3.5
ヒーローの誕生を独特な視点から描いた意欲作

延べ100名以上の人命が失われた列車事故から奇跡的に無傷で生還した男デヴィッド。事故後、彼のもとに「これまで病気にかかったことは?」という謎めいた手紙を受けとる。差出人のコミックコレクター、イライジャのもとを訪れるデヴィッド。イライジャは骨形成不全症という難病を抱えており、その体の脆さから「ミスター・ガラス」と呼ばれていた。自身の体の脆さとコミックの世界観を投影したイライジャは自分と対局である存在、つまりunbreakableな存在を信じており、デヴィッドが正にその存在であると告げる。にわかに信じがたい話と捉えながらもデヴィッドはイライジャの発言に思い当たる節があり…
という話。

今週で公開が終わってしまうMr.ガラスにつながるシャマランワールドのヒーロー映画です。続編のスプリットで同一世界であることを明かされなければ、恐らく埋もれていた可能性もある作品だと正直感じました。
ただし、後に栄華を極めるヒーロー映画が台頭する前に、一市民がヒーローとしての役割を自覚するストーリーは当時としては斬新。ラストのどんでん返しも悪くは無かったですが、Mr.ガラスの存在が無ければパワーダウンしていた可能性も否めないかと。

映像世界はいいですねー。シャマラン独特の構図や色使い。原色が目立つこの時期のシャマラン作品は美しいです。

スプリットへとつながり、Mr.ガラスへどのように着地するのか俄然気になりました。映画館に間に合うのか?おれ?
わきお

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