ここまでバカバカしくエンタメに振り切っていると、これも一芸ということで楽しめる作品となっている。
SFというよりファンタジー寄りの混沌無形なストーリーも、コミカルなタッチとよく合っていて、すんなり入ってくるのは嬉しい。
多分に「トリック」シリーズのカラーが感じられるのは、監督のカラーということだろう。
また、オーバーアクトを突き抜けたくどい演技も、作品内容と合っていて、笑いに繋がっているのは上手い演出だろう。
制作時に原作未完だったためかけ離れたものになっているが、もうオリジナルと思って見て差し支えない。
日本を出た後や宇宙に行ったところも続編で作れば面白いものが出来ただろうに、やはり一発目があまり興行的に受けなかったのだろう、残念だ。
オープニングでもナレーションで言っているが、突き抜けた「冒険活劇」として、頭を空っぽにしてみると楽しめる一作。
余談。
エンドロールの「2001年~」のパロは色が綺麗でなかなか良い映像だったが、あそこまでやったら到着場所を一瞬で良いから出してほしかったなぁ・・・
あのホテルの一室に三人で立ち尽くしている所なんか、絵になると思うんだけど。笑