クリスマスを前に華やかな雰囲気に浸りたくて鑑賞。
衣装もセットも音楽も荘厳で華やかで素晴らしい。宮廷や街の音楽やオペラを取り巻く風景がリアルに感じられた。モーツァルトの天才ぶりと下品さも含めて子供のような愛らしさに惹きつけられる。コンスタンツェも可愛いらしく、子ども同士の夫婦の行く末は容易に想像できる。最後まで愛があったのは救い。
主題は、モーツァルトに対するサリエリの憧れと嫉妬の物語なのだが、モーツァルト亡き後の独白の中にも、その音楽に対する憧れや愛が自ずと表れるシーンが好き。悔しくてたまらないが、素晴らしいものは素晴らしい。それを私たちも音楽で場面で目のあたりにする。レクイエムは、モーツァルトの曲の中でも大好きだが、これからも聴くたびに終盤のシーンを思い出して胸を打つだろう。