くり

ミスティック・リバーのくりのレビュー・感想・評価

ミスティック・リバー(2003年製作の映画)
4.8
※再鑑賞

大好きな一作。
色々な視点で捉えることができる非常に奥行きのある人間ドラマ。

主要3人の描き方が秀逸。

この作品をデイブ目線で表すと、"選択と結果をめぐる物語"だと思う。
少しの判断の違いで良くも悪くも人生は大きく変わる、ということ。

そしてジミー目線で表すと、"因果応報をめぐる物語"としても読み取れる。
結局過去の行いは良くも悪くも自分に返ってくる、ということ。

そしてそしてショーン目線で表すと、"不条理をめぐる物語"だと思う。
この世界は良くも悪くも不条理で溢れている、ということ。そしてそれを受け入れて生きて行かなければいけない、ということ。

いずれにしても観た後に色々深く考えずにはいられない。

役者陣の演技も素晴らしい。
アカデミー賞を受賞したショーンペンもティムロビンスももちろん素晴らしいが、自分はショーンを演じたケビンベーコンが大好きだ。
どこかこの世界を諦めて見ているようなキャラクターを不可分なく表現しきっていて素晴らしいと思う。

イーストウッドの無駄の無い確かな演出も見事だと思う。

この先何度でも見返すであろう大好きな作品です。
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