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マリー・アントワネットのchocolateのレビュー・感想・評価

マリー・アントワネット(2006年製作の映画)
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『パンがないならお菓子を食べれば良いのに』
で有名なマリーアントワネット。
悪い印象を持たれる彼女の、見方がそれまでとは変わる映画だった。

そして、綺麗なドレスに可愛いお菓子、華やかな宮殿…目の保養になる。

幼くてまだ純粋だったマリーが異国のフランスに嫁がされ、慣れない土地での王族の縛りがある暮らしや、女性特有の人間関係、世継ぎの子どもを生まなければならないプレッシャー…
華やかである分それと同等のストレスを抱え続け、次第に生活や行動も派手になっていく様は観ていて面白かったが、同情すら覚えた。


個人的にオペラでの拍手をするシーンは好き。
みっともないと思われる行為だとしても、『ただ最高だったから』という理由で自信を持って拍手を送るマリーは可愛いと思った。
窮屈な世界にいても、そこだけマリー本来の純粋さが残っている感じがして良かった。

最後のヴァレンヌに逃亡する馬車の中でのルイとマリーの表情と言葉の交わし合いが良くて、グッときてしまった。
歴史では、この後二人は処刑されることに…。

何も知らない若者二人が、ただ決められた通りに結婚して、突然政治を任される…
習った歴史では、民衆視点からマリーもルイも悪役にみえていたけど、二人も二人で気の毒な部分もある。
血税で贅沢三昧は良くないけど…
歴史の見方は一つじゃないなと実感した。
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