福福吉吉

ハリー・ポッターと秘密の部屋の福福吉吉のレビュー・感想・評価

4.0
◆あらすじ◆
休みを人間界のダーズリー家で過ごすハリーのもとに妖精のドビーが現れ、ホグワーツ魔法魔術学校へ戻らぬよう警告する。しかし、ハリーはロンの助けもあって学校へ戻り、無事2年生となる。そんなある日、マグル(※)出身者が次々と石化される事件が発生する。ハリーたちは事件の解決に動くが...。

※「マグル」とは非魔法族のことを言います。

◆感想◆
「ハリー・ポッター」シリーズ第2作目になります。

本作もストーリーのテンポが良く、密度の濃いイベントの連続で観ている側に退屈する暇など与えない作品となっています。ハリーたちのホグワーツ魔法魔術学校の2年生の出来事を描いており、観終わった後に「もう終わってしまった」という寂しさと満足感の得られる作品です。

ストーリー最初からドビーという妖精が現れて、正体不明でハリーの足を引っ張りまわすので、ハリーのダーズリー家での居場所が無くなっていき、とても可愛そうです。私ならずっと学校にいるようにするなあ。

本作では「マルフォイ一族」「スリザリン」がストーリーに大きく関わっており、マルフォイ一族を徹底的に悪者にしていて、父親ルシウス(ジェイソン・アイザックス)はともかく、まだ子供のドラゴ・マルフォイ(トム・フェルトン)に性格改善の余地が無さそうな描き方で少しかわいそうに感じました。憎まれ役がないとストーリーに張りがないのですが、私個人として「実は良い奴」みたいな展開も好きなので今後どうなるのか楽しみです。

「スリザリン」というものの正体が少し分かるようになっていて、本作は学校の歴史の部分に少し触れていて興味深かったです。蛇の言葉が分かるハリーがスリザリンの継承者として疑われる展開も緊迫感があって良かったです。スリザリンが魔法使いの純血を重視してマグルを差別していたことはスリザリンが悪っぽく感じてしまう一因ですが、その一方、ホグワーツ創設者の1人である優れた魔術師だったことから単純に終わりそうもないです。

本作ではロン(ルパート・グリント)が笑いを取ったりハリーを助けたりとストーリー全体で大活躍しており、まさにロン主役回と言っても少しぐらい過言でない気がします。元々、コメディ担当ですが、ハーマイオニーが途中で動けなくなるので、ハリーとロンのコンビの凸凹感がとっても出ていて面白かったです。

もちろんストーリーの締めはハリー(ダニエル・ラドクリフ)であり、しっかりかっこいいところを持っていきます。本作ではハリーの出自について少し明らかになりますが、ハリーについてはまだまだ謎だらけなので、自作以降も要チェックです。

映像としてもホグワーツ魔法魔術学校を舞台に前作と変わらぬクオリティを維持しており、観ているだけで作品独自の世界にひきつけられるものになっていました。

本作も良作でとても楽しかったです。

鑑賞日:2024年4月4日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
福福吉吉

福福吉吉