初っ端からドビーの登場により開始5分で続きを観る気が失せてしまったが、思ったより早くいなくなってくれたので一安心。
昔観た時はそんなに気にならなかったはずなんだけどな。
約20年ぶりに再鑑賞ということもあって最初は全然覚えていないと思っていたけれど、観ていると段々「あー、そういやこんなシーンあったな」と思い出してきて懐かしい気持ちに。でもやっぱり細かくは覚えておらず新鮮に楽しめたので良かった。
嘆きのマートルのようなネタキャラだと思われた人物が話の根幹に関わってくる伏線となっていて、一本の映画としての完成度が高く、もし前作を見ていなかったとしても楽しめるレベルの作品だったと思う。
しかしハリーが前作から一気に大人になりすぎて驚く。見た目ではなく中身の部分で。
叔母の家であんなにもいじめられて育ったのに、真っ直ぐで正義の塊みたいな行動ができるわけが……。
賢者の石以上に分かりやすく死の雰囲気が漂っている秘密の部屋でのバジリスクとの対峙シーンなんか、12〜13歳であそこまで覚悟決めて動けるのはやはり主人公だなと。
ハリーとロンがアラゴグに会いに行く時の、ロンの「なんで蜘蛛なんだよ、蝶々を追っかけるじゃダメなのぉ?」が可愛くて笑った。ただでさえ森に行くの怖いのに、わざわざ大量の蜘蛛の後を追うなんてそりゃ嫌だよな。
最後にドビーを奪われたルシウス・マルフォイがハリーに向かって「アバダ…!」と言うシーン。
「アバダケダブラ」が死の呪文と知っている今となっては「こいつ大人気なさすぎる……」となってしまった。
事前のやりとりもあってフラストレーションが溜まっていたのだろうが、攻撃呪文ではなく即死呪文なのがルシウスのヤバさを物語っている。
主演三人の演技が素晴らしいだけに、今回はハーマイオニーの出番が少なかったのが残念。