たむ

次男坊鴉のたむのレビュー・感想・評価

次男坊鴉(1955年製作の映画)
3.2
市川雷蔵さん初の股旅物です。
のちの股旅三部作の完結編である『ひとり狼』のブルーレイに特典として入っています。
雷蔵さんの股旅物ということでも貴重なのですが、撮影は宮川一夫さん。
プログラムピクチャーでありながら、75分の日本映画黄金時代の素晴らしさを感じさせます。
旗本の次男坊が恋ゆえに勘当されて、旅鴉になって、再びその娘と再会して…という筋です。
大映の上段に振りかぶった、または豪華絢爛な時代劇というよりも、同時代の東映時代劇と近い、痛快チャンバラ時代劇です。
分かりやすい筋ながら、クライマックスに向けての伏線の積み重ね、チャンバラと娯楽時代劇の面白さが堪能できる一本ですね。
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