がぶりえる

四月物語のがぶりえるのレビュー・感想・評価

四月物語(1998年製作の映画)
3.8
めっっっっちゃ4月だ。
4月のあるあるが詰まってる。
不安と期待の入り雑じる季節。別れの季節である3月の頃の気持ちをまだ若干引きずりながらも、新しい生活に溢れるたくさんの出会いを経験する、という不思議な時間。右も左も分からない、なんだか気持ちの落ち着かない、フワフワとした中で、新しい環境に身を馴染ませようともがく。わかるなー主人公の気持ち…

ラストのちょっとしたどんでん返し(?)もイイお話。東京の大学に来たのは片思いの人を追いかけるためだったんだ…ステキねぇ…。「武蔵野」という言葉に特別な憧れを抱く主人公。よく知らない所だけど、期待が膨らんで、どんどん主人公の中で夢の街になっていく「武蔵野」。なんか、その気持ちもわかるなー。
書店の兄ちゃんとその後どうなったかを語らない良さ。雨の中、派手な傘と折れた傘をさしてぎこちない感じの会話をするシーン、良いシーンだ。エモいねぇ。

全体的にぽわ~んとした映像で、音楽もぽわ~んとしてる。それが懐かしさを感じさせると同時に、女性らしさを際立せている様にも感じる。光の当たり方とかサクラの花びらが舞う演出とか美しくて良い。台詞が少ないのも良い。
女性視点で優しく語られる青春恋愛映画。