たおぱお

四月物語のたおぱおのレビュー・感想・評価

四月物語(1998年製作の映画)
4.3
懐かしい。
4月下旬にYouTube で限定公開されていたので思わず視聴。(U-NEXTでも配信あり)
4月になると観たくなるという、誰かのレビューを読み納得w

むかーし観たときとは印象が全然違う。

これが「エモい」って感覚?
いや、なんかそんな簡単に言語化したくない感情が溢れてきて、無条件に高評価w

十代の頃、Love letter、Picnic、スワロウテイルと岩井俊二監督の作品が大好きだったんですよ。で、この作品もその頃一回観てるはずなんですが、同年代だからかなぁ、日常というか、退屈というか…松たか子を売り出すための映画か?くらいな印象しか持てなかった記憶があって。

でも、なんということでしょう。
20年以上寝かしてから見たら、こんなに感じることの多い映画になるなんて…。
マディソン郡の橋現象、再び。

まず最初の送り出しのシーンから、リアル家族が出てることに感動w
みんな当時より更に有名になってるじゃないですかw
豪華だなぁと。

一人暮しなのに、ちゃんとした引っ越し業者が、お客さん用の布団とか細かい家具まで全部運んでくるのも良かったw

いやいや、当時だって無印とかで買えただろ?と思いつつ、そこは北海道の田舎から出てくる感じなんだろうなぁと納得させたりして。

携帯も無いし、てか、家の電話もコードレスじゃないし、隣の家の人を夕食に誘う感覚とかも、昔ながら&田舎ながらですよねぇぇぇぇ。隣の人めっちゃ警戒してたのに罪悪感でタイミング悪く声かけてくるのも笑えたw

学校での自己紹介もなんか、若者っぽくて良かったなぁ。もうこの年代になると、自分の名前くらいで余計なこと言わなくなるんでねw
なんでこの学校に?という質問につまった理由や、主人公の謎行動の理由が最後にわかるっていう構成も良かったなぁ。

SNSも無い時代ですからね。今ならストーカーと呼ばれそうな行動も、健気で可愛く思える。

主人公の同級生がやたら踏み込んでくるのも、空気読めとかもっと遠慮しろとか言われるようになった現代に繋がってるかんじというか。
そうそう、私が若い頃はこういう空気読まずに強引に自分のペースで突っ込んでくる人沢山いた~❗って懐かしくなり。
若さもあるんだろうけど、時代もあるよなぁ、と我が子たちの友達付き合いを観察してても、みんなちゃんとしててビックリすること多いので。こういう野性的な言動を見るとなんかテンション上がるというかwなんだこいつ?と思いながらも嬉しくなったなぁw

些細なこと一つ一つに感じることが多くて、自分の青春時代と重ね合わせたり…
あっという間の1時間でした。
たおぱお

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