たろたろ

四月物語のたろたろのレビュー・感想・評価

四月物語(1998年製作の映画)
4.0
ラブレターみたいなアップダウンがある話ではないけど、全編サラサラ〜と軽く描かれてて瑞々しくてすごく素敵だった。最後の雨の描写とか水を本当綺麗に表現できててすごかった。岩井俊二にしかできない表現だと思う。

毎年新学期が始まる四月には日本中でこんな初々しいくて素敵なストーリーがたくさんあるんだろうな。若いって素晴らしい(遠い目)。
引越し業者とか自己紹介とかのシーンが分かりすぎて逆に辛い。日本人なら半分くらいの人がめっちゃ共感できるんじゃないかな。すごく日本人の特徴を捉えててすごい。

なんだか自分の小学校の頃をめっちゃ思い出した。僕は小一の頃から近所の幼なじみの子とすごく仲が良かったんだけど、中々同じクラスになれなくて、毎年クラス発表の掲示に2人で見に行っては残念がってた。結局、中3まで一回もクラスが一緒になることはなくて、もう最後の方はお互い笑ってた。高校も別々だったから、最後まで学校でのお互いを知ることができないまま。一回でいいから同じクラスでずっとつるんでいたかったなぁ。という特にオチがある話じゃなくてただただ懐かしいっていうだけの回想でした。

あっ!後忘れちゃいけないのが途中の劇中映画。あれ面白すぎでしょ笑。気になっちゃって一度映画を止めてネットで調べちゃったくらい。実際に存在する訳じゃないんだね。ていうか、江口洋ってホント織田信長似合うね。なんかの大河ドラマでも織田信長やってたし。岩井俊二さん、あれ映画化してくれても良くってよ。面白いから。


最後に。
「山崎、てめぇちゃんと気付くんだぞ。」
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