ジャンヌ・モローの初主演作。「王妃マルゴ」（1994）のリメイク元。脚本にアベル・ガンス。

16世紀末フランス。シャルル国王の妹マルゴはプロテスタント派のアンリ王と結婚する。しかし、それは12年ものカトリック・プロテスタント両教徒の内戦に終止符を打つための政略結婚であった。さらに宮廷の実権を握る母后カトリーヌは、ひそかにプロテスタント大虐殺を計画していた。。。

「王妃マルゴ」の贅を極めた暗黒絵巻ぶりを観た後なので、流石に古さを感じてしまった。基本的な粗筋は同じでバルテルミー大虐殺もそれなりに描かれているのだが、悲惨な状況に対する主人公たちの反応は薄く、城内が中心の活劇メロドラマとして作られていた。

ジャンヌ・モロー（当時26歳）は王妃の威厳を感じさせ好演。同年は「現金に手を出すな」（1954）で助演し、「死刑台のエレベーター」（1958）でブレイクするのは４年後となる。