TakumaShiratani

沈まぬ太陽のTakumaShirataniのレビュー・感想・評価

沈まぬ太陽(2009年製作の映画)
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小学生の頃に一度見たことがあり、大まかな話は知っていたものの28歳で再鑑賞しました。
恩地の信念、正しさは組織を変えることはできなかった。けれど被害者遺族に寄り添う姿勢や筋の通し方には譲れないものがあるというのは今の私にもわかる気がする。それによって家族は振り回されてしまうことの是非は未だに考えてしまう。息子のように少しだけ理解を示すことも、娘のように憤慨することも両方正しいと思う。この人はそういう生き方しかできなくて、そして私はその生き方が好きだ。
対比で描かれる行天の戦いも個人的には理解を示したい。
彼はどんな手段を使っても力を手に入れ、かつて思い描いた理想を叶えようとしたのだ。必要悪として会社に全てを捧げたのだ。それが間違いだとも私には思えない。

お遍路に出た坂口に当てた手紙に全てが詰まっている。このシーンを見るための3時間ならば、恩地の戦い続けた10年に比べれば短いものだ。
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