菩薩

パリところどころの菩薩のレビュー・感想・評価

パリところどころ(1965年製作の映画)
4.3
①ジャン・ドゥーシェ監督「サン・ジェルマン=デ=プレイ」

二人のジゴロと一人のアメリカ人留学生。ベントレーにオシャンなアパルトマン、大使の息子と嘘付きナンパ師、だが本当は全員嘘つきかもしれない。水溶きインスタントコーヒー、クソまずそうなパン。正体ばれた時の「いやんっ!」みたいなやつなんなの(笑)とっくりセーター着用推進協議会推薦短編。

②ジャン・ルーシュ監督「北駅」

『1917』の「暗転はしているがワンカットである」の元ネタこれでは?ってこれはただ暗いだけだし本当にほぼワンカットだけど。「ナンパにミスった…もう無理…死のう…」とかクソ迷惑、死ねばいいのに。

③ジャン=ダニエル・ボレ監督「サン・ドニ街」

最高のコント、いくら花の都と言えども童貞は童貞、ビビってんのかワザと遅らせてんのかは微妙なとこだけど。パスタの食い方がクッソ汚い。年増の娼婦が一枚一枚服を脱いでいくのはちょっとエッチ。

④エリック・ロメール監督「エトワール広場」

どこの国にも頭おかしいおっさんは絶対に存在する。〜側通行を逆走する奴、デカいリュックを前に持てない奴、傘を人に刺さる様にしか持てない奴、ええ加減にせい。おっさんの全力ダッシュは滑稽。

⑤ジャン=リュック・ゴダール監督「モンパルナスとルヴァロワ」

ゴダールの性格の悪さが滲み出ていて面白い。投函前にしっかり確認しないからこうなる。「私は可愛い、だから全てを許される」思考の女子、そのメンタルの強さは買いたいが、うるせぇよって思う。SEXでなんとでもなると思ったら大間違いだ(大抵の場合なんとでもなる)。

⑥クロード・シャブロル監督「ラ・ミュエット」

「親の家庭内不和は子の健全な成長に悪影響を及ぼします」ムービー。耳栓をしたら無音になる、劇場で上映したらアホなジジイがキレそう。終わり方が流石のシャブロル。本当に現代社会はノイズが多すぎる。


総評:正直全部面白いけど、それでもMVPを決めろと言われたらシャブロルかな。一番可愛いのはゴダール編のヒロインであるジョアンナ・シムカス。今まで第一話と第三話が入れ替わってたらしい。全体的に赤が目立つ。
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