しおね

わが青春に悔なしのしおねのレビュー・感想・評価

わが青春に悔なし(1946年製作の映画)
4.0
「見て、私の手はもうこのピアノに似合わないわ」

激しく揺れ動く感情をピアノにぶつけた青春時代。
月日が経ち、自分の道を歩みだした原節子の手には、ピアノではなく稲が似合う。

泣くしかないよ!!!

安定しているけど退屈な人生か、ギラギラしているけどいつ壊れるか分からない人生か。

村中から虐められながらも夫のした事は正しいと信じて強く生きていく姿に感動した。

原節子がぐいぐい自分の意志でつき進んでいくのが印象的。
「自我の確立」をテーマに作ったというのも納得。
当時の人は自分たちは戦争被害者だという意識が強くて、本作のような自分たちにも非があるような描き方が人気でなかったのもまぁ納得w

誰もいない草の画面に村人の笑い声が響くシーンはかなりずしんと来る。

あと、撮り方がなんか凄く不思議だった。
同じ人物同じサイズでポーズだけ変わったり、正面の顔から横顔に飛んだり。
何かの影響なのかな?
もっと勉強しないとな…
しおね

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