SEIJISAN

マタンゴのSEIJISANのレビュー・感想・評価

マタンゴ(1963年製作の映画)
3.0
無人島に漂着した若い男女が、生き残る為に徐々に本性を見せてくる恐怖。
ウィリアム・ホープ・ホジソンの小説をベースに脚色をして完成した本作。脚色のスタッフには日本SF界「短編の神様」星新一さんも名を連ねている。飢えや日頃隠していた本音をぶつけ合い友人関係は脆くも崩壊。争いが絶えない中人間の様に歩く「キノコ人間」を目撃する主人公。恐怖に襲われる中、飢えに苦しむ若者達は不思議な「キノコ」を見つけ、主人公が「キノコ人間」との関連性を疑い止めるのも聞かず、」一人、また一人と「キノコ」を食してしまう...。完全にキノコ人間になる手前の特殊メーキャップはとても良い出来栄え。完全体は...少し着ぐるみ感が強いですね。イメージボード通りに出来ていたらかなりの恐怖を表現出来たが、予算の関係か残念。とは言え、軸となる人間ドラマは各人個性豊かに描き分けられていて見応え充分。そして「マタンゴ」というタイトル。良いタイトルです。面白い日本製SF作品でした。
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