バッガ2000

害虫のバッガ2000のレビュー・感想・評価

害虫(2002年製作の映画)
3.9
ここではないどこか、汚い水路があり、ホームレスがい、しかしベタやビー玉、空、きれいなものを、弄ぶように彼女は生きて行く。

ナンバーガールの音楽、それとは対比的なクラシック・合唱。女子高生のいる、清潔な空間と共存する、害虫のようなもの。風が、車が、男が、世界に不穏な牙を剥く。

宮崎あおいの、無口ながら絶妙に態度を示してゆく仕草はすごい。

燃えた家はどこだったのか?同級生の想いはどうなったのか?禁断の恋を交わした先生のこと、いくつも消化は不良だが、救いのない、大切な人とすれ違い続ける、終わりなき日常は続いてゆく。