出演者がもはや出演者とは思えないというか、役柄とそれぞれの人物があまりにぴったりと一致していて、フィクションではなく現実を覗いているかのような気持ちになった。そこまで思わせる俳優陣、おそらく全員がめちゃくちゃ上手い…！
「死は救済」という言葉がふいに浮かんで、こびりついて離れない。
生きている限り「愛を利用した」残酷なことは消えない。悪人はどうしようもなく生まれてくる。ジョンは痛みを取り除くことはできても、それだけなのである。ジョンがこの世に現れたのは、神様が「人間から痛みを奪ったらどうなるのか」という実験をしたかったからなのかなぁとぼんやり思った。結果は悲しいものだった上に、主人公はある十字架を背負うことになる。
死へと向かうグリーンマイルを誰もが歩いていく。もしかしたらそれだけが救いだという考え方もあるのかもしれない。
