Toshi

戦禍の下でのToshiのレビュー・感想・評価

戦禍の下で(2007年製作の映画)
4.2
2006年イスラエルの空爆を受けたレバノン

ドバイで仕事をしていた主人公の女性は連絡のつかなくなった6歳の息子を探しにレバノンに帰る。戦禍の南部へ行きたがらないタクシーが多い中唯一乗せてくれる運転手に出会う。2人は危険の残る南部へと向かうのであった。
最初は喧嘩ばかりだが段々と心を開いていく2人と、息子を捜す中で伝わってくる戦争の悲惨さの物語。

戦争の起きた1年後に公開された映画であまりにも生々しい。モキュメンタリー形式で、モキュだけでなく実際の映像も混ぜながら物語が進んでいく。実際の映像とフィクションを混ぜてるのに全く違和感がないのがすごい。
レバノンの実情を知るという観点でも素晴らしいが、映画として完成度が高い。中東の紛争は日本ではヨーロッパのメディアを経由して僅かながらに取り上げられた情報しか見れないのが普通だが、現地の人によって作られた映画を通してみるのとは深刻さが違う
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